家を売るときの残置物はどうする?処分・引き渡しの注意点とは

公開日:2025/07/15  

残置物

家を売却する際に悩みやすいのが、家具や家電、生活用品などの「残置物」の扱いです。残したままで売却できるのか、自分で処分するべきなのか、判断に迷う人も多いでしょう。そこで本記事では、家を売る際の残置物の基本的な考え方や注意点、スムーズな引き渡しのためのポイントを紹介します。

残置物とは?不動産売却前に知っておきたい基礎知識

残置物とは、前の住人が退去時に置いていった家具や家電、日用品などの私物を指します。不動産売却の際には、こうした残置物があると購入希望者にマイナスの印象を与える可能性があるため、原則として処分してから売却するのが一般的です。

残置物が残っているままの状態では、内覧時の印象が悪くなったり、契約後のトラブルの原因になったりすることもあります。

残置物が原因でトラブルに?売却時に気をつけたいポイント

家を売却する際、残置物の扱いを曖昧にしてしまうと、後々トラブルに発展する可能性があります。スムーズな売却を実現するためには、残置物の整理と事前の確認が重要です。

思わぬ「所有権トラブル」に注意

売却時に誤って価値のある家具や美術品を残してしまい、後になって売主が返還を求めるというケースがあります。一方で、買主側が不要と思い処分してしまった結果、それが売主にとって大切な品だったと判明してトラブルに発展することもあるでしょう。

こうした問題は「置いていった=放棄した」と買主が誤認することで起こりがちです。とくに高価な物や思い入れのある品は、必ず引き取っておきましょう。

費用と作業の「負担」が争点に

大型の家具や家電の処分には、思いのほか高額な費用がかかることがあります。運搬費やリサイクル料金が必要になるうえ、量が多いと専門業者への依頼も検討しなければなりません。

さらに、仕分けや運び出しなどの作業は時間も労力もかかります。売主と買主の間で、どちらがその負担を負うのかが明確でないと、トラブルの原因になります。

契約前に、残置物の有無や処分の責任範囲をしっかり取り決め、可能であれば契約書にも明記しておくことが安心して取引を進めるためのポイントです。

残置物がプラスに働くことも?買主に喜ばれるケースとは

残置物というとマイナスな印象を持たれがちですが、場合によっては買主に喜ばれることもあります。たとえば、ほとんど使用していない新品同様の家具や家電が残っていれば、買主にとっては初期費用を抑えられるメリットがあります。

とくに設置や取り付けが面倒なエアコンなどは、年数が浅ければそのまま使いたいと希望する人も多いです。

また、古民家や別荘など、建物の雰囲気や歴史を重視する買主にとっては、物件と調和した家具や調度品がそのまま残っていることに価値を見出すこともあります。こうしたケースでは、残置物が「魅力」となることもあるため、売却前に残すべきものを見極めてみるのもひとつの方法です。

残置物の適切な処分方法!4つの選択肢

不動産を売却する際には、残置物を適切に処分しておくことが重要です。処分方法にはいくつかの選択肢があり、内容や状況によって最適な手段を選ぶことが求められます。

少量なら家庭ごみとして分別・処分

比較的少量の残置物であれば、自治体のルールに従って家庭ごみとして処分するのがもっとも手軽です。可燃ごみや不燃ごみに分別し、指定された収集日に出せば済むケースが多く、大型ごみについても申し込み制で回収してくれる自治体もあります。

ただし、大型家具や家電の一部は収集対象外の場合もあるため、自治体のホームページなどでルールを確認することが大切です。

大量ならゴミ処理施設への自己搬入も選択肢

分別が難しいものや大量のゴミがある場合は、自治体のゴミ処理施設に直接持ち込むという方法があります。車両での運搬が必要にはなりますが、一般家庭からの持ち込みなら比較的安価で受け入れてもらえることが多いです。

処分費用は重量や量に応じて計算されるのが一般的で、事前に予約が必要な場合もあるため利用方法を確認しておきましょう。時間と労力はかかりますが、自力で大量処分を進めたい場合に有効な手段です。

使える物は売却して処分コスト削減

まだ使える家具や家電、雑貨類がある場合は、リサイクルショップやフリマアプリを活用して売却する方法もあります。とくに状態の良い家電製品やブランド家具などは、意外な値段で買い取られることもあるでしょう。

自分でフリマアプリに出品する手間はかかりますが、処分費用がかからないどころか収入につながるメリットもあります。ただし、売れるまでに時間がかかる場合や取引後の対応が必要なこともあるため、スケジュールに余裕があるときに適した方法です。

手間をかけずに済む専門業者への依頼

手間をかけず、短時間で確実に処分を終わらせたい場合は、残置物の処分を専門業者に依頼するのがもっともスムーズです。不用品回収業者や遺品整理業者などが対応しており、分別・運び出し・処分まで一括して任せられるのが大きなメリットです。

費用はかかるものの時間や労力を節約できるため、売却までの期限が迫っている場合や大量の残置物がある場合に最適でしょう。

まとめ

不動産の売却において、残置物の扱いは見落とされがちですが、取引の円滑さや買主との信頼関係を築くうえで非常に重要な要素です。不要な物が残っていればトラブルの火種となる一方、状態の良い家具や設備は買主に喜ばれることもあります。大切なのは、残すか処分するかをしっかりと判断し、双方の認識を事前にすり合わせておくことです。また、処分方法も内容に応じて適切に選ぶことで、手間やコストを最小限に抑えることができます。残置物への正しい対応は、スムーズな売却と新たな一歩を後押ししてくれるはずです。

おすすめ関連記事

検索

【NEW】新着情報

家を売却する際に悩みやすいのが、家具や家電、生活用品などの「残置物」の扱いです。残したままで売却できるのか、自分で処分するべきなのか、判断に迷う人も多いでしょう。そこで本記事では、家を売る際
続きを読む
家を売りに出しているのになかなか売れないと、不安や焦りを感じる人も多いでしょう。実は、売れない理由にはいくつかの共通点があります。本記事では、家が売れない主な原因をわかりやすく解説するととも
続きを読む
家を売る際には、売り出す前の準備から売却後の手続きまで、段階ごとに気をつけたいポイントがあります。思わぬトラブルを避けるためには、全体の流れを理解し、事前に確認しておくことが大切です。そこで
続きを読む