農地は売れる?農地の売却方法と流れを解説!

公開日:2023/04/10

農地はほかの土地と比較して、すぐに売却できるわけではありません。現在の状態のまま売却する方法と、土地として売却する方法を紹介します。最近は休耕地などの増加により、料金の相場が低下しています。今回の記事を参考にして、農地の売却価格が決まるポイントを知っておきましょう。

売却が難しいってホント?農地売却の難易度について

農地の状態では農家に売却しなければいけません。農地の購入希望者がいないときは、更地にしてから売却することをおすすめします。

農地を売却しても農家しか購入できない

農地の状態のままで売却しても、農家しか購入できないようになっています。そのため、購入を希望している人がいればすぐに手続きに移行できますが、購入希望者が表れないことにはすぐに行動に移れません。

現在の状態のままで売却すると、購入希望者の幅を狭めてしまうので、できる限り土地として売却するようにしましょう。そのようにすれば、農家以外にも広く購入希望者を募れるようになります。

土地として売却しよう

農地の状態のまま購入を希望している農家がいれば問題ありませんが、購入希望者がいないときは土地として売却しましょう。見ず知らずの農家に現在の状態のまま売却してトラブルに巻き込まれることもありません。

新しい地域に進出して農業を始めようと考えている人は現在では珍しいので、それを防ぐためにも更地にして売却します。

料金の相場は低下している

最盛期の半分以下の価格で売却するようになっています。その理由は、農地の管理が行き届いていないことと、質の良い土地は国の保護下に置かれていて、質の良くない土地が売却されているからです。

また、休耕地などが全体の1割以上を占めている状態になっているので相場が下落しています。

気軽に売却できない

現在は農家の数が減少していますが、国は食料自給率の向上を目指しています。そのため、農地の勝手な利用が制限されています。このようなことから気軽に売却できないだけではなく、休耕地などの存在により売却価格が低下している現象が発生しています。

農地売却の方法と流れ

2つのパターンがあるので紹介します。いずれもある程度の期間を必要とするので、先行的に手続きを進めていきましょう。市町村の農業委員会の事務局と綿密に連携してください。

権利移動の場合

農地の状態のまま売却する方法を紹介します。農家が購入することになります。まず、市町村の農業委員会の事務局に売却について相談します。

次に、申請書に記入します。譲渡人、譲受人、農地の情報などを記入します。そして、必要書類を取得します。測量図、位置図、周辺見取り図などです。農業生産法人であれば、そのほかにも必要な書類があるでしょう。市町村の窓口に問い合わせると対応してもらえます。

必要書類の準備が終了すると、農業委員会事務局に申請します。最後に、申請が協議されて許可の可否が決定されます。このような流れを辿るのが一般的です。この際、ある程度の期間を要すると考えておきましょう。概ね2~3か月となっています。

転用かつ権利移動の場合

大まかな流れは権利移動の場合と同じですが、農地をほかの用途で利用する人に売却することになるので、都道府県知事の許可が必要になります。こちらも申請から許可の可否が決定するまで概ね2~3か月となっています。時間に余裕を持って進めていきましょう。

農地の売却価格が決まるポイントとは

いくつかのポイントを見ていきましょう。土地の状態だけではなく、集荷地や集落との距離も価格を決定する判断材料となります。

日照・乾湿・雨量などの状態

農地が農業に適していないといけません。日照度、土地の乾湿度、降雨量のポイントを押さえていると、高額で売却できるチャンスになります。

土壌や土層の状態

こちらも売却価格を決定するための重要なポイントになります。土壌が汚染されていると、安全な野菜や果物が消費者に提供されません。また、地盤が脆弱な土地もマイナス評価に繋がってしまいます。

農道の状態

道路が舗装されていて、道路の幅が十分広ければ問題ないでしょう。農道の状態で使用できる農機具が変化します。

灌漑と排水の状態

こちらはセットで考えられている場合がほとんどです。上手に稼働しないとマイナス評価に繋がってしまいます。

集荷地との距離

農地で採れた作物を集める場所が遠いとコストが高くなってしまうので、土地の価格に影響を及ぼします。

集落との距離

人が生活を送っている集落と農地との距離により価格が変化します。こちらは不動産会社に確認しましょう。

災害のリスク

安全に農業ができる土地であれば、価格の低下を免れるでしょう。土砂崩れや浸水のリスクがあると、マイナス評価に繋がってしまいます。

まとめ

ほかの土地を売却するときのように、スムーズに手続きが進まないことが予想されるので、先行的に準備しましょう。現在の状態で農家に売却できる場合は、そちらのほうが良いでしょう。

ただし、農地の状態で購入を希望する人が表れなかったときは、土地として売却することをおすすめします。売却価格は土地の状態だけではなく、地理的な影響も受けるので、分からないことは専門家に質問しましょう。自分だけで悩みを抱えないでください。

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